プロフィール
・熊本県出身
・鹿児島大学法文学部法経社会学科経済コース
・趣味:自転車
・好きな鹿児島スポット:天文館の可否三昧
・将来の夢:小説出版

学生起業家、中村賢。~最高のギルドカンパニーを作りたい~

 大学3年の1月、スタートアップ領域で起業を志した中村賢さん(21)は休学を決断し、東京へと拠点を移した。そんな彼が立ち上げた、株式会社O. Ruunは現在、シェアハウスを運営しつつマーケティング調査を請け負う2つの事業を展開している。そして1年後には年商1000万を上げ、ベンチャー企業としてO. Ruunを成長させることを目標に掲げている。

これまでの市場を基礎に持続的革新を狙う「スモールビジネス」の領域と、新たな分野を開拓し短期間に成長させる「スタートアップ」の領域。これから、彼はこれら2つの領域で事業を海外展開していきたいと意気込む。これら事業の原動力となっているのは「0からロマンを作り続ける」という思いだ。

<当社紹介HP>何者でもなかった僕へ|中村 賢(Ken Nakamura)|note

 

今につながる幼少期の思い

 そんな思いは幼少期に好きだった冒険談「フェアリーテイル」から来ている。その影響で自分が信じる道を仲間と開拓して形にする、「ギルド」を作ることが僕にとって叶えたいロマンだと語る。

起業という選択をしたきっかけは高校の授業で出会った本、「ツァラトゥストラはこう語った」だ。幼少期に持っていた冒険心は、目の前にある授業や部活を楽しんでいたせいか忘れていた。しかし、心のどこかでずっとモヤモヤしたものを抱えており、その中でこの本に出会った。彼自身の思いを綴っているブログサイト「note」の記事では、この本を読んで生まれた決意として「人生は無意味だ、だからこそ自分の一生に意味を見出して、無条件に楽しもう」と記されている。人生の意義について考え抜いた高校時代。

その結果、人生において一番優先するべきことは「自由である」ことだと気付く。そのためには、就職してからでは得にくいであろう、意思決定の自由を得るため「起業する」という選択は必然的なことであった。

 

鹿大生が東京で起業するということ

 東京で起業するにあたって、後悔したことはないー。

鹿児島大学に入学してからは、サークルや学生団体で活発に活動をしてきた。その中で、お金を稼ぐという経済的自由の重要性を痛感する。「何をやるにも、お金を稼がないと始まらない。」この気づきは実際に人材や広告を使い、お金を稼ぐという経験を積んできたからこそ彼の中に生まれたものだった。

 

 「鹿児島を盛り上げるという観点から見た事業の可能性は沢山あると思う。だけど、それ以上でもそれ以下でもない。」

畜産農業系、地産地消の産業、地域活性化の観点から、鹿児島を盛り上げるビジネスモデルは多くの可能性を秘めている。しかし、自身のやりたいことを考えたとき、東京に行くしか選択肢がなかった。「世の中に有益な価値を提供し、革新を起こしたい」その野心を持って、爆発的な収益を上げ、成長する「スタートアップ領域」を含めた事業展開を進めている。東京に来てからは鹿児島では得られない膨大なリソースと、さまざまな人と出会える環境に身を置けるようになったと語る。そんな部分から意思決定を深く、広い視点から行えるようになった。

これから一歩踏み出す学生へ

 実際に東京で一歩踏み出したい人が、安心して住めるように開設したシェアハウス、JOKYOBASE Stellaでは「新しい事業を始めてみようと思うけど一緒にどう?」。そんな会話が日常で飛び交う。そこに否定する言葉は一つもなく、お互いの好奇心のままに突き進む空気感が漂う。「東京で何か挑戦したい人は、うちのシェアハウスに是非お越しください!そして、同じビジョンを持った会社メンバーも募集しています。気軽に連絡ください!」

 

 

 

取材後記

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。今回、この記事を書くきっかけとなったのはKADAI INFOが出しているフリーペーパー「nice!」の取材がきっかけでした。インタビュー当日は東京のシェアハウスで行い、メンバーの方々にも会ってきました。それぞれ好きなことに対して、まっすぐに挑んでいる姿を間近に見ることができました。そんな環境が鹿児島では出会えない人や情報量の差なのかなと考える機会にも…本記事が就職をするのか起業をするのか…東京のような都会に住むのか鹿児島のようなローカルな場所に住むのか…皆さんの前にある選択肢について最善のものを選ぶきっかけになれば幸いです。

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