鹿児島県で唯一、九州本土と橋で繋がっている島がある。
それは、鹿児島県の最北西で熊本県との県境に位置する長島本島。

その長島で、食堂を開こうとしている鹿大生がいる!?
なぜ、長島なのか? なぜ、食堂なのか?
そんな疑問を晴らすべく、長島にて甲斐友也(かいゆうや)さんに直接インタビューしてきました!

某日、インタビューさせてくださいとの旨を連絡をすると、

とのことだったので、鹿児島市内から約2時間、車を走らせて長島町役場へ…

筆者「はじめまして!KADAI INFOです!おもしろい鹿大生がいると聞いて来たんですけど…」

職員さん「えっと、多分あちらですね!」

(伊藤園 お~いお茶新俳句大賞をたしなむ友也さん)

(…渋いっ!!)

筆者「あの、、、はじめまして!今日はインタビ…」
友也さん「とりあえず行こうか」

筆者「えっ」

友也さん「とりあえず乗って」

(早くこいよ、と言わんばかりの表情を浮かべながら、2シーターのスポーツカーに乗る友也さんのイメージ)

〜〜〜〜数分間のドライブ〜〜〜〜

(針尾公園の展望台より)

友也さん「ここは、針尾公園って言って、長島の自然を一望できるめちゃオススメ絶景スポットだよ。あそこに見えるのが東町漁港でブリの養殖世界一なんだよ!全国的にも有名な漁港!そんで遠くに見えるのが熊本県の天草だね。シャンプーハットを間違えて首につけてた天草四郎って人がいたところなのかな?え?ちがう??まあそんな感じ。次行こうか」

筆者「えっ?、、あっ、、、と、、シャンプーハットの、、、えへへ。笑
ともかく、めちゃきれいな場所ですね。」

 

(行人岳からのドローン撮影)

友也さん「行人岳はね。俗に言うパワースポットってやつ。歴史としては山伏(イタコみたいな人。わかんない人はググって。)が修行する場所で、祀られてる神様も、色んな神様の上司みたいな立ち位置の神が祀られてるらしい。」

筆者「すごい!そんなモヤモヤした立場のパワーがあるんですね!!笑
というか、長島きれいなところ多くないですか!?絶景!」

 

〜〜〜〜日が暮れる〜〜〜〜

(友也さんが住むシェアハウス(翌朝撮影したので加工で夕暮れ時っぽくしてます。))


友也さん
「いっぱい連れまわしてゴメンね、お腹すいたでしょ?ご飯作りながらインタビュー答えようかな」

 

(調味料は計量しなくても、量は自分の舌で確認すればいいっしょ?と言いながらオクラの和え物を作る友也さん)


-えと、、、ではまず、なぜ長島に行くことにしたんですか?

長島に来たのは、地域おこし協力隊の活動をするためだね。
機会があって、長島の地域おこし協力隊の方に食に対する思いを話すことがあってね。その時に、自分の食に対する思い自分自身を尊重してくれた上で「地域おこし協力隊に来れば?」と誘っていただいて、「自分だからこそ、ここに入っていいのかな」というのを感じたから長島に行くことにしたんだ。

 

-食に対する思いとは…?

大分出身なので、温泉に例えて言うと、温泉は裸で無防備だったり、温かくて警戒していないからなのか、温泉を媒介にして誰とでも話せる状況があるよね。
僕は、そんな何かを真ん中に据えて話すっていうのを魅力に感じていて、
【食】にもそういった可能性があると思ってる
美味しいものやストーリーのあるものを食べたときに、「この◯◯って□□らしいですよ」と話すきっかけを作れたり、美味しくないもの食べた時に、笑いあったりできるよね?
【食】は人と人をつなぐことができると思う。

 

(無駄な動きが一つもなくスピーディーに唐揚げを作る友也さん)


-いつから食に興味を持ったんですか?

母子家庭で育ったから、お母さんが仕事で忙しいことが多くて、小学5年生から自分で料理を作ってたのね。だから、興味を持ったというか料理することが当たり前で、食が当たり前って感じ。
子供の頃は、お母さんとなかなかコミュニケーションをとることができなくて、お母さんが手書きしたレシピを見ながら料理をすることに、母親の愛情を感じていたんだよね。
そういった実体験があるからこそ、食に対して特別な感情というか、可能性を感じてるのかも。

 

-食堂を開くと聞いたのですが…?

長島に来る前に、市内で「ゆーや食堂」というのを不定期でやってて。僕がご飯を作るところに、僕が会いたい学生と、その人が会いたい社会人を招いて、3人で同じごはんを食べながら対談して、記事にするっていうことをしてたんだよね。
それは、食の可能性と自分から何か発信してみたいということ、対談が好き。という思いからはじめたかな。そんな経験もあって、長島でも食堂を作りたいと思ってる。
長島は、農業や水産業といった一次産業が主体だから経済の中心である食を通していろんな人がコミュニケーションを取れる、地元に根ざした食堂にしたいな。

あ、これ向こうのテーブル持ってって

どん!

どどん!

(唐揚げ・味噌汁・オクラの和え物・鳥刺し・ブリのリュウキュウ・ブリの刺身・長島の焼酎「さつま島美人」)

 

筆者「おおお!!めちゃくちゃ豪華!いただきますっ!」

友也さん「どうぞ!味噌汁に入ってるのはアオサっていう海藻。すごく香りも歯ざわりも良くて、つるつる〜〜って食べれるよ。あんまりみんな知らないんだけど、『ごはんですよ!』って海苔の佃煮あるでしょ?あれは長島のアオサを使って作ってるんだよ。だからみんな知らないうちに食べてるんだよね^_^ 」

筆者「そうなんですね!知らぬ間にみんなが長島にお世話になっていたんですね。」

友也さん「ま、僕は ごはんですよ! 食べたことないけど。」

筆者「わおわお!(陽気な方だ、、、笑)
あと、このリュウキュウと刺身のブリめちゃくちゃうまいです!

友也さん「ありがとう、このブリも長島の物だけど、リュウキュウは大分の郷土料理だね。ちょっと郷土愛が出てしまった。笑
さつま島美人は長島の芋焼酎だから是非飲んでみて!」

筆者「はい!いただきます!」

友也さん「じゃあ食べながら、話聞こうかな」

筆者「お願いします(もぐもぐもぐもぐ)」

 

-では、改めて、、、長島のためにしたいことはなんですか?

長島を【食】を通じて盛り上げたい!
長島ってなんだったっけと思い出す時、「そういえば、おっちゃん(甲斐友也さん)がこういう食材を採ってきて、それをお母さんと料理したな」っていう原体験を子供に残せたら、長島が誇る【食】を通じて親子のコミュニケーションが取れるし、その子たちが、島の外で生活するようになっても、長島のフォロワーとして長島の外から応援しつづけてくれるんじゃないかな。
僕は、そういったことがしたい。
また、それによって大人たちが刺激を受けて、「島のために◯◯しよう!」「自分がしているものをもっと発信しよう!」って思ってくれたら、
それだけで僕はやっている意味があるし、長島に来た意味があると思ってるよ。

 

友也さん「よし、腹いっぱいになった?」

筆者「満ち満ちました、、、本当にめちゃくちゃ美味しかったです!!ごちそうさまでした!」

友也さん「ごちそうさまでした。片付けた後ベットでゴロゴロしながら続き話すか」

筆者「ひゃん♡

〜〜〜〜 ON THE BED 〜〜〜〜

-もともと、友也さんの行動の原動力はなんですか?

「人と喋ること」かな。
人と話すと、図らずとも出ちゃう言葉ってあるよね?「なんで僕こんなこと言ってんだろ」ってことをその後一人で考えて、知らなかった自分自身を知れるのがめっちゃ面白いなって。
あと、真面目なことじゃなくても議論をすると、その人が見えるし、他人のことを考えてても、結局自分に返ってくる。自分の考えの幅が広がるのがいいなって。

 

(ベッドでゴロゴロしながら考える友也さんのイメージ)


-鹿大生に伝えたいこととかありますか?

ないよ。笑
強いていうなら、僕も甲斐友也として生きるから、みんなも自分自身として生きて欲しい。笑
でも、本当に甲斐友也として見てもらえることが大事だし、そうやって生きていきたいです。あと…見たいです。自分自身で生きている人を。
僕は、代替可能ではなく、その人だからこそ求められているっていうのが、かっこいいと思う。

 

(ベッドでゴロゴロしながら少し笑っている友也さんのイメージ)


-あなたにとって【食】とは

んーめっちゃむずいな。笑
これ、バシッと一言でまとめたほうがかっこいいやつだよね??笑
【食】とはか、共有するもの。かな。
やっぱり食は共有することで色んな価値が生まれると思う。
人と人が、フラットな関係で話せるように出来る力を食は持ってる。それは食が作る、美味しさとか場の雰囲気とかがそうさせるんだろうけど、その瞬間とか経験を共有出来るようにしてくれる、ご飯を食べるって行為はすごいなって純粋に思うのよ。生きるためのエッセンスみたいなのが凝縮してるというか。
まぁたまには、1人で食べるご飯も落ち着いてて好きだけどね。でも、みんな1人でも「あ、これ、あの人好きそうだなぁ」とか、「これは!あいつに教えてやろう!」みたいに思ってるから、結局後々共有すると思うんだよね。

 

(ベッドでゴロゴロしながらわりと笑っている友也さんのイメージ)

 

筆者「なるほどです。ん〜あとは何か聞くことあったかなあ、、、」

友也さん「とりあえず電気消すか」

 

(暗闇でゴロゴロしながらわりと笑っている友也さんのイメージ)

 

筆者ひゃん♡

 

というわけで、、、友也さん一泊二日のロングインタビューありがとうございました!

とにかく自分の思いと考えに対して熱い友也さんを感じられたでしょうか?
友也さんと話していて、根底には「他人のために」という気持ちがある優しい方で、筆者も24歳になった時こんな大人になっていたいと思いました。

今回の記事を読んで、甲斐友也さんに会いたい!ゆーや食堂に行きたい!長島に行きたい!という気持ちの後押しができたら幸いです。
甲斐友也さんへの連絡は”こちら”(Facebook)から

(翌朝、海で泳いだ後に、長島の名産品ばれいしょの畑前でパジャマ姿の友也さんとパシャり)

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