皆さんは、鹿児島のことをどれくらい知っていますか?
私は鹿児島出身ということもあり、詳しい方なのではないかと思います!
そして何より、大好きです。
「鹿児島詳しいんだね!鹿児島の魅力を教えて!」
と聞かれたら、筆者はひたすら語り続けられる自信があるのですが、
「鹿児島詳しいんだね!
じゃあ、鹿児島が抱えている問題は何か知っている?」
と聞かれたら、筆者は・・・・・・すぐに答えられないです。(小声)
鹿児島を知っている人も、鹿児島が好きな人も、
・鹿児島が抱えている問題ってなんだろう。
・鹿児島を元気にしたい。
・様々な視点から鹿児島を見てみたい。知りたい。
・地域の問題を見て、自分のふるさとに置き換えて考えてみたい。
そんな思いを持っている方必見!その思いを行動に出来る講義があることをご存じですか?
それは「かごしま地域リサーチ・プログラム」のスタートアップ科目になっている「地域リサーチ・スタートアップ」という共通教育の講義です!
後期の開講科目になっていますので、ぜひ参考にしてくださいね♪
まずは・・・「かごしま地域リサーチ・プログラム」ってなんだ??
「かごしま地域リサーチ・プログラム」は、地域の歴史や伝統文化、自然環境等の特性と課題について多様な視点から理解を深め、自身が暮らす地域の発展に寄与する能力の育成を図ります。(パンフレット【地域人材育成プラットフォーム】より引用)
「なるほど・・・。地域のことを知るということは分かったけど、まだピンと来ない・・・」
安心してください。ここからが本題です!
「かごしま地域リサーチ・スタートアップ」 っていう共通教育はどんな講義なの??
大前先生、高丸先生に同席していただき、講義の担当教員である伊藤奈賀子(いとう ながこ)先生にお話を聞いてきました!
お話を聞いていく中で筆者が個人的に考えた【講義の魅力ポイント】も紹介していきますよ♪
ー 昨年はどのような講義内容でしたか?
鹿児島の「自然・環境」・「歴史・民俗」・「伝統工芸」の3つ、それぞれのテーマに関係する講師の方からお話を聞く講義を3回したあと、自分が興味を持つ鹿児島に関するテーマを決める講義を行います。
テーマが決定したら、自分が決めたテーマに関することを調査して、中間プレゼンをし、さらに調査します。ここで中間プレゼンの反省点を踏まえたり、テーマについて、さらに深めたりしながら、最終プレゼンの準備をしていきます。
そして、最後の講義で最終プレゼンをする、というのがこの講義の流れです。
(お話に基づいて表を作成してみるとこんな感じです。)
講義回 | 講義内容 |
① | 講義自体のオリエンテーション |
②③④ | 3つのテーマに関する講師の方からのお話を聞く |
⑤⑥⑦ | 自分が調査したいテーマを1つ決定する |
⑧⑨ | 自分が調査したいテーマに関する問題点と解決策について、調査・報告・発表 |
⑩ | 中間プレゼンテーション |
⑪⑫⑬ | 自分が調査したいテーマに関する問題点と解決策について、さらに調査・報告・発表 |
⑭⑮ | 最終プレゼンテーション |
ー なるほどですね!
「自然」・「歴史」・「伝統工芸」の3つのテーマにわけたきっかけはありますか?
まずは世界遺産を考えたら屋久杉、また離島が多い風土から「自然・環境」は外せないなと。
そして、今年は明治維新150周年で盛り上がっているように、鹿児島を語る上で「歴史・民俗」も欠かせない。
さらに本場大島紬や薩摩切子など広い意味で文化でもある「伝統工芸」。
というわけでこの3つのテーマに関する講師の方をお招きしました!
今年もこの3つのテーマをベースにしていく予定です!
ー 確かに!そう考えたら鹿児島を語る上で3つのテーマは大切ですね!
自分たちで鹿児島に関するテーマを1つ決めるということでしたが、この3つのテーマから決めるということですか??
いえ。もっと具体的です!
「鹿児島」に関して、自分が興味を持っているテーマから1つ決めます。例えば、昨年の受講生は「本場大島紬」や「さつまいも」をテーマにした受講生もいれば、地域を盛り上げたいということで「社会教育」をテーマにした受講生もいました!
ー 本当に様々なんですね・・・!
【講義の魅力ポイント① 自分たちでつくる&プレゼン能力が鍛えられる!】
ー 講義の中身をもっと詳しく聞きたいです!
昨年は初めて開講されたということもあり、受講生は6人でした。
6人という少数だったからこそ「それぞれの関心に基づいてやってみたら?」という形で行いました。それぞれテーマが決まったら、テーマに関して自主的に毎週調べてきて、講義時間に10分程度の報告+5分程度の質疑応答を行うという形でしたね!
ー じ、10分!凄いですね・・・笑
最初からそうしていたわけではなくて!
見ていて思ったことは、同じ学生からの刺激が強かったのではないかなということでした。凄く関心を持って調べてきている子と一緒に話し合うことで、頑張らなきゃ!という感じになっていたのだと思います!そのような刺激からか、みんな10分じゃ足りないと言うくらい、毎週報告をしてくれました。
最後の方は質疑応答の質問も精錬されていて。成長を感じました!
ー まさに受講生が主体となって作る講義ですね!
そうですね。私たちがすることは、テーマに対しての調べ方やアウトプットの方法、解決策のアプローチ方法を伝えることですかね。例えば、考えた解決策は受講生と異なる年齢層の方にも通用するのか、など投げかけることをしました!
ー アウトプットの方法、すなわちどうプレゼンを作っていくかですよね。
毎週10分程度の報告もありますし、プレゼン能力が鍛えられますね!
【講義の魅力ポイント② 他学部の受講生と交流出来る!】
ー 自分たちでここまで考えて話せる講義っていいですね。
個人的ですが、9学部もある総合大学で他学部の人と専門を超えて繋がりが持てるって面白いと思うんです!≫
そうですね。鹿児島のことを知る機会であり、他学部の人とも関われる。
この講義をとった機会に、鹿児島という共通のところで一緒に学んでいくのだから、コミュニケーションを取ろう!という感じですね。この考えは、先生が主に講義を進めていく形の講義では得られないことだと思います。
ー 確かにそうですよね・・・!本当にユニークです。笑
【講義の魅力ポイント③ 鹿児島(地元)の魅力をもっと知る!】
ー 受講生は鹿児島出身が多いですか?
昨年は県内出身と県外出身の受講生が半々でした!
同じ鹿児島出身でも、離島出身の学生と北薩出身の学生によって「鹿児島」の見え方は違っていて。
さらに県外出身の人の鹿児島に対する見え方も違っているからこそ、自分で気づかなかった鹿児島の魅力に気づいたのかなと思います。
ー 違う視点から鹿児島を見つめるって面白いですね!
講義に関して、印象に残っていることはありますか?
講義を進めるうちに「鹿児島ってこんなに魅力的なことがあるのに、上手く発信されていない」ということをもどかしく感じている学生もいました。
そういう風に見えるんだという意見交換が貴重なアイデアにつながることもあるだろうと思いましたね!
講義としては、鹿児島を取り上げていますが、受講生の地元や、就職先の地域でも共通する問題はあると思うんです。この講義で考えた方法で、鹿児島はもちろん、他の地域も考えられたらもっと魅力を知ることが出来ると思います!
ー 様々な見え方から魅力を知ることでもっとその地域が好きになれますね!
【どんな受講生がいるの?&今後受講生にこうなってほしい!】
ー この講義に参加した学生さんって皆さん鹿児島に関心があったのですか?
鹿児島出身だから、という人もいれば、鹿児島というよりは、自分の好きなものがあってそれを調べたくて受講した人もいました!
ただ、この講義は色んな見え方や考え方があってこそだと感じているので、凄く鹿児島に興味がある学生さん、何か一つのコンテンツに興味がある学生さん、時間が合ったから受講した学生さんなど、色んな受講生がいたらいいなと思います!自分の専攻している分野じゃなくてもいいので。
ー 色んな角度から見ることって大切ですよね!
ちなみに受講者の制限はありますか?
一応40人としていますが、人数によって臨機応変に対応する予定です!
たくさんの受講生が集まった場合は、グループでひとつのテーマだったり、ポスター発表にしたり・・・。今年度はどのような講義の形になるかは人数次第です!
また、1年生だけではなく、上級生も受講可能の講義です!
ー 学年が違ってくるとさらに面白い講義になりそうですね!
この講義を受講した学生にどうなってほしいですか?
受講生が将来、どこに住むことになっても、その地域の生活者になることに変わりはありません。その地域で暮らしていく中で、地域の問題を発見したときに、何か自分に出来ることはないか、と人ごとだと思わずに考えられる人になってほしいですね。
学術的ではなくて。自分が生活している中で、見えていないだけで本当は魅力的なものがいっぱいある!
それを知るだけで今後何かを考えるときのきっかけになればなと思います。
ー たくさんのお話ありがとうございました!
鹿児島をもっと好きになれる、たくさんの魅力が詰まっている講義という印象でした!
この講義で学んだことは、きっと今後の生活に活きていくはずです!
・・・ここまで読んだあなた!「地域リサーチ・スタートアップ」受けてみたくなりましたよね?
ここで講義詳細をお知らせします^^
講義日時:毎週水曜日2限
受講人数制限:40人程度の予定だが、履修人数によって調整あり
そして!現在中央図書館にて「地域人材育成プラットフォーム 鹿児島大学 地域伝統工芸品 企画展」が開催されています!
こちらではなかなか見ることが出来ない鹿児島の貴重な伝統工芸品を見ることが出来ます。
現在は「第2期:薩摩焼」が展示中!
ぜひこの機会に足を運んでみては?
詳しくは https://www.kagoshima-u.ac.jp/information/2018/04/post-1279.html