「人生100年時代」と言われる現在。みなさんは自分の人生をどう生きますか?

今回は鹿児島のIT企業に就職した鹿大OB・OGに、卒業10年後の“リアル”を聞いてきました!

数年後、または数ヶ月後には社会人になるみなさんに贈る、社会を生き抜くためのヒント。7つのルールとは!?


 

 

まず初めに、今回お話を聞く鹿大OB・OG の皆さんのプロフィールや会社についてご紹介します!

 

【プロフィール】

小平田 直也さん
鹿児島大学 工学部 情報工学科2013年卒、システムエンジニアを3年経験し現在は営業職。グラフィックカタリスト。学生時はニューミュージック愛好会所属。趣味は音楽と料理(特にカレーの研究)。
宮城 朋代さん
鹿児島大学 理学部 生命化学科 2010年卒、県内自治体担当のシステムエンジニア。東京勤務経験もあり。趣味が高じて時々フォトライターもしている。
中川 詩織さん
鹿児島大学 法文学部 経済情報学科 2007年卒、人事を経て現在は広報・採用を担当。グラフィックカタリスト。「BEの肩書き」探究ナビゲーター。中学生の息子がいます。
富士通鹿児島インフォネットってどんな会社?
富士通鹿児島インフォネット
今回インタビューで訪れた富士通鹿児島インフォネットは、鹿児島地区のあらゆる業種分野において、システムのプロフェッショナルがワンストップでサポートし、地域の情報化に貢献する企業。鹿大卒の先輩方も、システムエンジニア(以下SE)として多数活躍しています!
では、さっそく「社会で生き抜くためのルール」を聞いていきましょう!
以下
小=小平田さん
宮=宮城さん
中=中川さん
I=KADAI INFO

 

RULE1.一度は鹿児島を「外」から見てみる

 

I:では初めに、SEやお二人のお仕事内容について教えてください!SEと聞くと「理系の人じゃないとだめなのかな」っていうイメージがあるのですが…

 

宮・小:全然大丈夫です!!(笑)

 

宮:私は理系だったけど、コンピューターの勉強をしていたわけじゃなくて。文系でも理系でもスタートは一緒だと思います。SEといっても仕事の範囲は広くて、私は「フィールドSE」なのですが、ITの専門家ではないお客様と会話をしながら、課題を解決できるようにしています。だから、どちらかというと聞く能力コミュニケーション力が問われる仕事だと思います!

 

I:なるほど。想像ではPCと向き合ってばかりのお仕事だと勝手に思っていましたが、お客さんとの距離が近いというのもSEの魅力のひとつなんですね!

 

宮:私は今、公共のSEとして各自治体を担当しています。例えば、高校入試のシステムや土木積算システムの運用や保守に携わっています。

 

小:僕の場合、入社後3年ほど全国の交通情報を取り扱うビッグデータ系SEをして、現在は営業の仕事をしています。

 

I:SEから営業に移られたんですね。お仕事内容に違いはありましたか?

 

小:違いますね。SE時代はどちらかというとデータを使う研究に携わるような仕事が多かったけど、営業ではシステムの販売や調整をしています。

 

I:宮城さんは、東京での勤務も経験されたとお聞きしましたが、東京勤務を希望されていたんですか?

 

宮:希望はしてなかったですが、配属された部署の関係で行きました。でも、結果的にすごくいい経験でした!地元である鹿児島を出たことがなかったんですけど、いざ出てみたら、公私ともに世界がすごく広がりましたね

 

小:自分もSE時代そうでしたが、東京を拠点に展開する様々なビジネスに携われる機会がたくさんあります。

 

I:鹿児島に基盤を置きつつ、全国を視野に入れた仕事ができたり、東京でも挑戦できるなんて魅力的です!地元を「外の視点から見る」ことで、新しい発見があるんですね。

 

RULE2.旅とコミュニティを持つ

 

I:次に、お休みの過ごし方についてもお聞きしたいのですが、ずばり、自分が「休みたいなー」というレベルでお休みが取れますか??

 

宮:取れてます!新婚旅行のために長期で休みを取って、2週間くらいモロッコに行きました。

 

小:あの時は「ほんとに帰ってくるのかなー?」って思ってましたよ(笑)

 

I:モロッコ!うらやましすぎる...お休みも充実した過ごし方ができるんですね!

 

小:僕も半分趣味みたいな感じで「グラフィックレコーディング」をやったりしています。

 

中:「富士通フォーラム」っていう富士通が主催する中で一番大きなイベントが東京であって、そこでもグラフィックレコーディングが取り入れられているんですよ!

 

小:グラフィックレコーディングというのは、講演している人が話している内容などを、手書きで分かりやすくまとめるものなんです。元々鹿児島でこの活動をしていたんですけど、東京を中心にグラフィックレコーディングを行っているチームがあって、今回はそこに呼んでもらって、イベントに参加しました。

 

中:社内には、テニス、野球、釣りなど12くらいのサークルもあります。年に1,2回富士通グループの試合があったりもします!

 

I:お仕事以外にも交流の場所があるんですね。旅をしてリフレッシュしたり、職場とはちょっと違った環境に自分を置くことが、新しいアイデアを生むヒントにもなりそうですね!

 

RULE3.”好き”を見つけて本気で遊ぶ

 

I:鹿大のOG・OBとして今の鹿大生にメッセージをお願いします!

 

宮:鹿大生だった時を振り返ると、、、私の場合ですが、大学生だった頃の自分には「親の言うことをそのまま聞かないで」って言いたいですね(笑)というのも、進路を選択する時に、親は安定した仕事を勧めて来ることが多くて。目まぐるしく時代が変化している中で、その感覚が必ずしも正解だとは言えないんじゃないかと。ちゃんと自分で感じて考えることが大事。

 

I:自分を持つことが大切なんですね...

 

宮:そうですね。もっといろんな世界を見ておけばよかったな、もったいなかったなと思うこともあるので、進路選択に限らず「自分でちゃんと考える」ってことを大切にして欲しいです。

 

小:今思えばそうだよね。僕は大学の頃、サークルしかしてなかったかも(笑)ニューミュージック愛好会に入っていて、その時の友達といまだに遊んだりして刺激をもらってます。やっぱり、大学の時は「本気の遊び」をした方がいいよね。その中でいい友達にも出会えるし。

 

宮:大学生は時間があるから、趣味がすごく広がった気がする!釣りとか、手芸とか、写真とか…今やってる趣味は、学生の時からしていたものが多いかな。

 

小:そうですね。だから学生の頃は「無駄だなぁ~」と思えることでも、何か本気で取り組めることを見つけたらいいかも。無駄と思っていたことが、後から役に立つことって意外とありますよ。いい思い出にもなりますしね。

I:なるほど。自分の”好き”とじっくり向き合えるのも、学生ならではなのかもしれませんね。私も学生のうちに「本気の遊び」、見つけたいです!!

 

RULE4.かけ算と筋トレ思考

 

I:学生時代とは時間の使い方も変わったと思いますが、社会人になってからの変化ってありますか?

 

小:やっぱり好きなことする時間が少なくなるから、本当に好きなことをするようになったかなぁ。

 

中:限られた時間だからこそっていうのはあるかもね。

 

宮:だらだら休日を過ごすんじゃなくて、仕事でも活かせるようなことに目がいきますね。最近プライベートで『みんなの鹿児島案内』っていう本に寄稿をしました。仕事で知り合った与論島の人にプライベートで島内を案内してもらった時のことを記事に書いたんですが、それがお客さんからもすごく好評で、より関係が深まるきっかけになりました。

 

宮:そこからまた人脈が広がったりしますよね。地域おこしの活動に参加したときは、「地域おこし×IT」っていう活動をしている人と接して、色々なところから知識や情報を得ることができました。

 

中:それってなんだか「かけ算」のイメージ!仕事×プライベートで、どっちにもいいことが広がっていくね。

 

I:では、逆にお仕事を通して「この会社に入ってよかった」と思う時はどんな時ですか?

 

宮:一番よかったなと思うことは、なんといっても…「飽きないこと」!!私は好奇心が旺盛で、入社を決めた理由も飽きなそうな仕事だなと思ったからです。その点はばっちり満たされてますね!もちろんつらいこともあるけど、つらい時は、「今は筋トレの時期」って思うようにしてます(笑)

 

I:筋トレ!!斬新な思考の転換ですね。確かに、つらいことがあったとき「これは成長するための筋トレなんだ~!」と思ったら頑張れそうです(笑)

 

RULE5.就”社”より、就”職”

 

I:ここまでお仕事についてお話を聞いてきたんですが、せっかくなのでそれ以外のお話を!ざっくりした質問なのですが、最近の学生ってどう思いますか?

 

中:採用を担当していて思うのは、「ひとつの会社で定年まで勤めるんだ!」って考えている方がけっこういるんです。40年間勤めきるっていう感覚が大学生のうちからしっかりあることに少し驚きました。転職を推奨している訳ではないんですけど、安定志向が強いなとは感じます。

 

中:急がば回れというか、これだけ変化の激しい世の中なので「安定を求めればこそ、自身も変化をしていく」ってことが大切なんだと思ってます。ここで大事なのが、「会社に勤める」より、「職に勤める」っていう感覚。どこに行っても大丈夫な人が増える方がいいですよね。

 

小:今の時代、「就職=その道で食べていけるプロになる」という考え方があっているのかもしれないなぁ。

 

宮:定年が伸びてきている今、私たちは40年以上働くことになると思うんだけど、これって一般に言われている企業寿命30年説からすると、働く年数の方が長いんだよね。だからさっき言っていたみたいに、就’’社’’よりも、ずっと続けていける職に就いたほうが生きやすいと思います。

 

I:みなさん会社のためだけに生きるのではなく、自分の人生を豊かにしてくれるものとして仕事を捉えているんですね。

 

宮:地元企業のなかでも、富士通鹿児島インフォネットは※テレワークなどの制度も取り入れていて、ITという職業柄みんな新しいものに対する敷居が低い気がしますね。

 

※テレワークとは…場所に捉われない働き方を可能とする勤務制度。

 

I:テレワークや育児支援など、これから就活をする学生が気になるポイントですよね!

 

小:うちの会社は育休後に戻ってくる女性が100%で、短時間勤務もあります。もちろん男性も、育休や子どもが熱を出した時にとれる休暇を活用してますね。やっぱり職種の特性上残業をしなければいけない時もあるんだけど、子育て中の人はできるだけ早く帰れるようみんなでフォローし合う空気があります。

 

I:女性にとっては出産後も働きやすい環境が整っているかってとても重要ですよね。制度はあっても実際に利用しづらかったり…新しい働き方を取り入れる風土がここでも発揮されるんですね!

 

RULE6.自分の人生「100年」を想像する

 

I:今でもさまざまな活動をされているお二人ですが、これからやりたいこと、挑戦したいことはありますか?

 

宮:会社外でも自分の力を磨いたり試す機会をもっと持ちたいかな。1つの会社だけで得ることができる知恵って限られてるから、色んな活動を通して知恵をどんどん吸収していきたいな。刺激的で楽しいし、巡り巡って会社にも良い相乗効果を発揮できると思うんだよね。副業OKになったら副業してみるのも楽しそう!

 

中:いきなり副業で稼ぐことは難しいかもしれないけど、自分のいる場所を活かしてそういった技術を身に着けたりすることはすごく大事かも。

 

小:「あなたにお願いしたい」って言ってもらえて、それでお金をもらえることだよね。僕は、もっといろんな職種の仕事にも挑戦したくて。デジタルコンサル的な職種とか。実はさっき話したグラレコもその手段の一つで、色々出来るぞ、という自分の武器に対して自然と人が集まってくれる存在になりたいです。

 

宮:今、”人生100年時代”っていわれてますけど、絶対定年になる時期もこれから延びてくると思うし、そういう点でも、飽きないこと成長し続けられることって大切ですよね。そういう風なマインドがちゃんとある会社ってやっぱりいいよね。

 

RULE7.アウトプットしてみる

 

宮:あと、せっかく何らかの活動をするならアウトプットをした方がいいですよね!!

 

小:うんうん、与えられるだけじゃなくて、何か自分たちで形を生み出すことが大事だよね。

 

宮:大学生なら、同世代以外の人と接することも、世界が広がるきっかけになるよね。それで結果的に成果が見えたらまた次につながるし。

 

I:特に学生のうちは、吸収することばかりを考えてしまいがちですよね。自分を表現することや、何かを形にして周りの人に発信することは少ないかもしれません。この「アウトプットしてみる」というルールが、ステップアップのためには一番大切な気がします!

 

お仕事のことからプライベートのことまで、丁寧にお話をしてくれた鹿大OB・OGのみなさん。心に刺さる言葉だらけで、時間があっという間に過ぎてしまいました。

 


 

 

最後に、「社会を生き抜くための”7ルール”」をおさらいします!

 

  • RULE1.一度は鹿児島を「外」から見てみる
  • RULE2.旅とコミュニティを持つ
  • RULE3.”好き”を見つけて、本気で遊ぶ
  • RULE4.かけ算と筋トレ思考
  • RULE5.就”社”より、就”職”
  • RULE6.自分の人生「100年」を想像する
  • RULE7.アウトプットしてみる

 

いかがでしたか?

 

先輩たちが本音で伝えてくれた素敵な人生の生き方。

 

今まで筆者は、これからやってくる社会人生活に、期待とともに大きな不安を抱いていました。でも、今回インタビューをして感じたことは、「自分の考え方次第で、人生はもっとおもしろくなる」ということ。

 

これから長い人生を歩む鹿大生のみなさんも、ぜひ自分なりの”7ルール”を見つけてくださいね。

 

あなたが社会人になったとき、心の隅にあるこのルールが、きっと毎日をおもしろく生きるためのヒントをくれるはず!

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