鹿児島大学には、9つの学部があり、学部生・大学院生合わせて約1万人の学生が、日々学んでいます。

 

そしてその中には、自分の「知りたいこと」「興味のあること」をより専門的に、熱心に研究している学生がいます。

 

KADAI INFOは、そのような鹿大生を代表して9人にインタビューを行い、各学部の学部生・院生がどのような研究をしているのか取材させていただきました。

 

第三弾のこちらの記事では、

 

教育学部学校教育教員養成課程中等教育コース家政科 卒業生 久保真依さん、

医学部医学科6年 鮫島芳宗さん

理工学研究科工学系情報生体プログラム1年 村上将太郎さん、

 

のインタビューをご紹介します。

 

初任期教師の教職観に対する被教育経験の影響ーライフストーリー・インタビューをもとにー

教育学部学校教育教員養成課程中等教育コース家政科 卒業生 

久保真依さん

Q.研究の概要を教えてください

 教員6年目以内の初任期教師を対象にライフストーリー・インタビューを行うことで,どのような被教育経験が教職観の形成に影響を与えているのか,教師の教職観は教職に就く前後において変化や隔たりは見られるのかについて明らかにします。

Q.研究の面白さ・役に立つ点は?

初任期教師の学生時代から現在に至るまでの様々なお話を聞くことができて面白かったです。楽しかった学校生活の話や、先生に理不尽に怒られた経験、今自分が教師として思うことやアドバイスなど聞くことができました。

Q.頑張ったことは?

友達や先生との模擬インタビューです。インタビューの際に、相手から自然に話を引き出すにはどのような相槌を打てばよいのか、返しの質問はどのようなものをすればよいのかなど、模擬インタビューをする中で、試行錯誤を重ね、何度も考え直しました。

Q.大変だったことは?

対象者全員分のインタビューの録音データをすべて文字に起こす作業です。おかげでタイピングがだいぶ早くなりました!

Q.行き詰ったときのリフレッシュ方法は?

学校に行けないときは研究室や学科の友達とZoomをつなげて,研究を進めていました。おしゃべりばかりしてましたが,みんなと一緒だと頑張れました☺

 

脳卒中後合併症の発症メカニズムの検討

●医学部医学科6年 鮫島芳宗さん

Q.研究の概要を教えてください

 脳卒中発症後におこる運動麻痺や感覚障害、構音障害、排尿障害などの合併症について、脳内でどのような神経科学的変化が生じているのかを検討しながら、その発症機序と新規治療法・予防法の開発を試みています

Q.研究の面白さ・役に立つ点は?

 生化学、生理学、免疫学、病理学、薬理学といった数多くのサイエンスと医学の知識・技術を統合して、脳卒中後の機能障害という病態メカニズムの検討することにはやりがいを感じています。また、研究では「なぜそのような結果になるのか」「違う条件ではどのような結果になるか」といった疑問が常に生じるので、これらを考察することは、数多くの疾患病態や治療方針を考える上で重要であると考えています。

Q.頑張ったことは?

  基礎医学実験における妥当性や信頼性を証明するために、繰り返し実験検証を行う、別条件での検証を行うといったことを意識して頑張りました。

 

Q.大変だったことは?

  私は授業や実習後に時間を作って研究をしていましたが、多くの実験は時間がかかり、朝まで実験をし続けた日々もあったため、勉強と研究の両立には苦労をしました。

Q.行き詰ったときのリフレッシュ方法は?

 トレーニングジムで体を動かすこと映画鑑賞ペットとの散歩です。

 

体導音の深層学習による 鼻呼吸・口呼吸の判定装置の研究

●理工学研究科工学系情報生体プログラム1年 (※研究当時は機械工学科所属)

村上将太郎さん

 

Q.研究の概要を教えてください

 ニューラルネットワークによる鼻呼吸・口呼吸の判定精度の向上と新たな判定手法の確立を目指します。人間の口呼吸は、細菌増殖など弊害が生じる一方で、鼻呼吸は空気清浄機能がありメリットが多いです。呼吸法の判定により自身の呼吸方法を知り,関心を高めることで鼻呼吸への転換訓練のキッカケを作ります。

Q.研究の面白さ・役に立つ点は?

 人間が生きる中でとても重要な「呼吸」にフォーカスをあてて研究できるところが面白く、理論としても新規性の塊であるため興味深いです。また、人々の呼吸改善に大いに役立つと考えています。

引用:https://www.qlife.jp/dictionary/anatomy/i_6/

村上さん
今回の研究で注目した器官の断面図です。特に、首から上の気道形状の違いに着目しました。

Q.頑張ったことは?

 ひたすら自習と論文を読みまくったことです!多くのデータが必要となるので、いろんな人に協力をお願いして頑張りました。

Q.大変だったことは?

 先行事例がないうえ、所属する研究グループで音響解析の知見を持った人がいなかったため、教授や他メンバーに相談することが難しい環境にあった点は大変でした。

Q.行き詰ったときのリフレッシュ方法は?

 集中力が続かなくなってきたらすぐ筋トレ!また、YouTubeでウェディングムービーを見るとほっこりしていい気分転換になります。外で作業するときは、稲盛記念館前のテーブルが最高です!

 

(2021年3月取材)

 

取材にご協力くださった久保さん、鮫島さん、村上さん、ありがとうございました。

 

これまで三回にわたり、様々な分野の研究を行う9人にインタビューを行ってきました。

 

その内容や研究方法は様々ですが、自分の研究テーマと真摯に向き合い、真相解明・課題解決のために熱心に取り組む姿勢は、どの方にも共通していたように思います。

 

この記事を読んでくださった方にとって、「鹿大にこんな研究をしている先輩がいるんだ~!」と少しでも興味を持ったり、また、今後の大学での学びに対するモチベーションアップに繋がるきっかけになることができれば幸いです。

 

★また、4月発行のKADAI INFO第4弾フリーペーパーでは、今回取材した9人の研究紹介をぎゅぎゅっとまとめて掲載中!我らがデザイン長のセリナさんの担当ページになります!!4月20日頃から鹿児島大学学習交流プラザ内に設置予定ですので、ぜひそちらもチェックしてみてください!

 

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