今回、報道論・マスコミ論などの講義を担当している法文学部多元地域文化コース准教授 宮下正昭さんにKADAI INFO代表がメディアを運営する身としてインタビューをしてきました!
記者としての正義とは?宮下先生が易しくわかりやすくお答えしてくれているので、ぜひお気軽に読んでみてください。

Profile

担当講義

・マスコミ論

・マスコミ論演習

・報道論

・報道論演習1・2

経歴

1972年:甲南高校入学

1975年:慶應義塾大学法学部政治学科入学

1981年:南日本新聞入社

2013年:鹿児島大学法文学部准教授就任

サハシ

よろしくお願いします!

先生になる前は、記者をされていたとのことですが、なぜ新聞記者になりたかったんですか?

一番は自分が知ったことをより多くの人に「伝えたい」ってのが記者になりたかった1番の動機かな。

「こんな嬉しいことがあるんだぜ」とか、「こんな悲しいことがあるんだぜ」とか、「これは許せないと思いませんか?どう思いますか?皆さん」とかですね。

 

サハシ
僕もKADAI INFOで記事を書き始めたのもおそらく「伝えたい」という感情からでした。では、先生自身「伝えたい」という感情はどこから来ると考えますか?

宮下先生
人間が好きなのと、女の子が好きなのと、社会への関心があって、あとは”ちょっぴり”の正義感からかな。

サハシ
ちょっぴりですか?

宮下先生
正義感がたくさんあったら困るしね。

なんかの感情に任せて、正義感だけを振りかざしてしまうと怖い気がしてね。何が正義かもわからないし、こっちから見たら正義だけど逆から見たら違うかもしれないし。

ただ、「こんなのあんまりじゃん」とかさ、「これはかわいそう」とかさ、

記者のモチベーション・きっかけとして、あえてちょっとの正義感が欲しいと思います。

 

サハシ

正義感の正体はなんだと思いますか?

宮下先生
誰も彼もさ、社会を悪くしたいと思ってる人なんかいないでしょ。

職業が色々役割分担する中で、どの役職の人でも自分がやってることが社会にとって意味があることや、プラスになることをしたいわけだよね?

それは、みんな認めてもらいたいって気持ちがあって、社会をマイナスにすることでは、認めてもらえないもんね。

だからこそ、誰かが悪意を持ったわけじゃないのに、何か事実を誤認してしまって不幸な目ってあるわけ。

それこそ、冤罪事件なんか不幸だからさ。それは、なんとかしたいって思うよね?

少しでもいい社会にするために、不条理なことは少しでも減らしたい。

少しでも原因を解明したい。

社会に対して社会の一員として、こうあるべきかもしれないとかは言いたい。

ということが、記者としての正義感だと思います。

香港に来た鹿児島県のミッション団の取材をする南日本新聞記者時代の宮下先生

 

サハシ

宮下先生は、少しでも社会をより良くするために新聞記者をされていたんですね。

宮下先生
もちろん、自分の見たものでの話で、社会全体に関してではないよ。

自分のエリア内では、しっかりするってのが、新聞記者の仕事だと思います。

例えば、記者数に関して、鹿児島のテレビ局って多いところでも記者は20人いるかどうかだけど、新聞社だと170人。桁が違うんだよね。

だからその分、アンテナの数が多くて、いろんな情報に出会えたり、比較的時間があるので、じっくり深く掘り下げて取材できる。。。これは記者として冥利に尽きることです。

サハシ

ありがとうございます。では最後に、話は変わりますが鹿大生に向けて、どのように学生生活を送ってほしいですか?

宮下先生
やっぱウキウキするとか、ドキドキするとかね、寂しくなったり、怒ったり、恋をすることで、生きてるって感じること。それが一番ですよ。

 

人が好きで、それゆえに社会が好き。そして、その好きな社会に対してどう接してきたのか、先生の人生についてお話ししていただき、すごく有意義な時間でした。

優しく、穏やかで、ほっこりとする先生の人柄には、きっと誰しも惹かれてしまうと思います。

宮下先生、インタビューのご協力ありがとうございました。

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